テキストサイズ

秘密のアルバイト

第48章 撮影のあとに

朝から潤にのせられ・・・と言うか、乗ったのは俺だけど、1回戦を済ませ、2人で朝食を食べた。


「今日、大学の帰りに出版社に寄るから、先に事務所に行ってて」

「うん、わかった。で、何かすることある?」

「今日モデル志望の子が2人来るから、面接よろしくね」

「面接なんて、俺無理だよ」

「大丈夫。智に面接頼んであるから。
かずは智の言う通りにしてくれればいいからね」


潤も事務所兼撮影場所として、家を借りた。
純粋にモデル事務所だけじゃなく、そっち方面の撮影もやっぱやるみたい。


「じゃあ、終わったら先に行ってるね」

「あぁ、そう言えば智に聞いたんだけど、現場に向かう途中、電車で痴漢にあったんだって?」

「智、そんなこと潤に話したの?」

「うん。
俺もいつも一緒にいられる訳じゃないから、気を付けろよ。かずは女の子みたいに可愛いからさ」

「あっ、あれはたまたまだよ」


智のやつ、そんな恥ずかしいこと潤に話しやがって・・・


「さぁ時間だ・・・行こうか」


靴を履き、玄関を出る前にちょっと長めで濃いめのキスをした。
これも大学へ行く前の、俺達2人の日課。
潤の車で大学に向かう。


「じゃあね」


駐車場で別れ、昨日の激しい夜があったなんて、想像もつかないくらいに、友達と接する。


「おはよう、かず・・・」

「・・・あっ、おはよう翔、久しぶりだな」

「かず、翔、おはよう」

「おぉ、雅紀おはよう。
何かすげぇ久しぶりな感じだな」

「お前がアパート引き払って、潤と住み出したから会ってないよな。
バイトのシフトが深夜のときは、不便だよ」

「いやぁ、それは失礼しました」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ