テキストサイズ

秘密のアルバイト

第48章 撮影のあとに

待ち合わせの時間。
雅紀も翔もまだ来ていない。
俺は缶コーヒーを飲みながら、2人が来るのを携帯をさわりながら待った。


「おい、二宮・・・」

「んっ?・・・あっ!」


声をかけられ振り返ると、温泉旅行のとき、俺を襲ってきたあいつが立っていた。


「久し・・・ぶり・・・」

「・・・何?」

「隣、座っていい?何もしないから」

「あぁ・・・で、何の用?」


しばらく黙って下を向く。
そして俺の方に体を向け、頭を深く下げた。


「何だよ急に」

「二宮・・・あのときは本当にごめん。
あれからずっと気になって、謝りたくて・・・
でもお前にずっと避けられていたし・・・」

「そんな・・・謝られても・・・」

「俺、どうかしてたんだよ。
お前にと言うか、男に手を出すなんて・・・」

「いいよ・・・」

「えっ!?」

「何かお前、凄い反省してくれてるみたいだから、もういいよ。
もう終わったことだし」

「本当?よかった、これで胸のモヤモヤがスッキリしたよ。
ありがとう・・・ところで、相談したいことが」

「何?」

「俺さ、その・・・あのとき以来、女の子に興味がなくなっちゃって・・・
どうしよう、俺おかしくなっちゃったのかな?」

「男の子の方が好きってこと?」

「好きって言うか、お前みたいに可愛い男の子に目がいかにようになって・・・俺って変?」

「全然、変じゃないよ。
そう言う人って結構いるよ・・・心配すんな」

「そう・・・なのか?」

「あっ、そうだ!
お前さぁ、モデルの仕事に興味ある?」

「モデルってさ、あのファッションモデル・・・とか?」

「う~ん・・・だけじゃないけど・・・」

「・・・?」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ