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秘密のアルバイト

第48章 撮影のあとに

「かず~・・・」


智のいつもの呼び方。
この調子で抱き締められたら、2人の前ではちょっとマズイ。


「お疲れ様」

「お疲れ・・・様・・・えっ!?」


抱き締められず、頭をポンポンと撫でただけ。
よかったと言う反面、何だか調子がくるうような寂しいような・・・


「雅紀、久しぶり。
え~っと・・・翔・・・だよね」

「はい、そうですけど・・・」

「潤から聞いてるよ。2人こっち来てくれる」

「今日、2人面接に来るって・・・この2人?」

「そうだよ。何も聞いてない?」

「俺達も、来るようにとは言われたけど、まさか面接だとは思わなかったよ。
俺に関しては、社長のところ辞めてないし」

「まぁとにかくそれも含めて話するから、こっち来て」

「俺は・・・何か手伝う?」

「友達2人相手は、やりにくいだろ?
いいよ、俺一人で」


初対面ではない雅紀と初対面の翔と、どんなことをするのかわからないけど、面接開始。
とりあえず俺は3人にお茶でもと思い、キッチンで準備をした。
その時智の携帯がなった。


「おいっ、かず・・・ちょっと出てくれないか」

「うん」


携帯を受け取り代わりに出た。


『はい、もしもし・・・』

『もしもし、おつかれさん。みんな着いた?』

『あっ、潤?俺、かずだよ』

『おぉ、かずか。てことは今面接中か?』

『うん。何か伝えようか?』

『もう1人面接に行くから頼むって。
たぶん俺もそれまでには行けると思うけど』

『わかった、伝えておくよ。
で、そのひとの名前は?』

『横山君って言うんだ』

『横山君ね。じゃあそう伝えておくよ。
潤、早く来てね』

『なるべく早く行くからね。待っててかず』


横山・・・か。

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