~夢の底─
第3章 ─秋が、燃える。
「うん。それより、たぎり…判る?」「昂り、でしょうか」頷くチャンミンに「震えてますね。さっきも─濡れたから? 早く服脱いでください」「カミナリも…怖かったかな」笑顔を作り、云った。「若い、男なら…当然なんだろうけど。衝動、─ね?」「衝動…」「─うん、うん。でもね…。やっぱり、男として…純潔ね、あの捧げる…男の操を」「操。貞操、でしょう、か?」「そうそう、あるでしょ? 男の…大事なもの」「あ、そう云う…お話ですね。─で、─外、静まりましたね。もう、平気でしょ?」覗くような瞳に、「シャワー、浴びる─ね…」どことなく恥ずかしげに、チャンミンは云いながらヒースのすぐそばをすり抜ける。
シャワーから出るとキチネットのテーブルに大皿がのっていた。「ご馳走…だね。どうしたの?」まだ少しシャワーのお湯の湿り気を、残した耳元の髪をかき上げて訊くと「ぼくが勝手しちゃったんですけど、さっきのレストランに電話したら、オードブルとサンドイッチの盛り合わせ、届けてくれたんです」「そう…。有り難いね、サービス良いんだ」ホッとしたようにヒースは笑みを浮かべた。
シャワーから出るとキチネットのテーブルに大皿がのっていた。「ご馳走…だね。どうしたの?」まだ少しシャワーのお湯の湿り気を、残した耳元の髪をかき上げて訊くと「ぼくが勝手しちゃったんですけど、さっきのレストランに電話したら、オードブルとサンドイッチの盛り合わせ、届けてくれたんです」「そう…。有り難いね、サービス良いんだ」ホッとしたようにヒースは笑みを浮かべた。