~夢の底─
第6章 惜春譜
「今夜も…夜中でも、ユノ何でも云ってください」「今夜は、─チャンミンゆっくり寝て…」「そう─します。…全部消しますね」チャンミンの指がライトを落とし、あらわれた闇に溶けそうにユノが云う。「明日の─朝ね。シーフード食べたい…チャンミン」「はい。冷蔵庫にパインジュレもあるんです。…レラ兄さんが皆からのお見舞いで、くれました…」ドアをチャンミンがそっと閉じると、寝室は黒く塗られた夜に変わった。「チャンミン」「はい」「チャンミンは俺のいちばん大事な…」「弟。でしょう?」
柔らかくチャンミンは微笑んだ。
肩にやわらかな動きで、掌が当てられた。掌には、力が込もっている。
「お前も仕事打ち込めるな。ユノ治ったしな」「兄さん」赤いストライプのシャツのレラが笑顔で「なんのかのと、苦労するはいつもお前。チャンミン─」黒ジーンズの脚をゆっくり歩めながら「それでもお前がユノ看てくれた…俺も安心…。これからも─な?」「…はい」レラが振り向く。 海の碧いペンダントが揺れ、風が通り抜けるような清々しい匂いがした。
「僕もそう思ってた。けど─」「うん?」「ユノは一人で、ゆっくり休んで過ごしたいそうです」
柔らかくチャンミンは微笑んだ。
肩にやわらかな動きで、掌が当てられた。掌には、力が込もっている。
「お前も仕事打ち込めるな。ユノ治ったしな」「兄さん」赤いストライプのシャツのレラが笑顔で「なんのかのと、苦労するはいつもお前。チャンミン─」黒ジーンズの脚をゆっくり歩めながら「それでもお前がユノ看てくれた…俺も安心…。これからも─な?」「…はい」レラが振り向く。 海の碧いペンダントが揺れ、風が通り抜けるような清々しい匂いがした。
「僕もそう思ってた。けど─」「うん?」「ユノは一人で、ゆっくり休んで過ごしたいそうです」