~夢の底─
第7章 晩夏風──
「そう…。あ、それ…は知らなかった、そう…だったんだ─ね」空を仰ぐと、「あ─うん、─伝える…よ。ユノも安心するよと思うよ。きっと。ね…」微笑みかけた。ヒースも連れたような笑顔をみせた。
「もうひとつ─ね。ここまできみに会いに来たのはね…」チャンミンが脇に顔を向けてポケットに手をやると、ヒースも覗き込もうとする…。──と、二人の真後ろに、荒い息遣いと苛立しい足踏みのような音がした。
同時に二人は後ろに、頭を巡らす。
頬を赤くして、ボランティアの老婦人が、怒ったように二人を見て、早口の中国語で叱る口調で何か云った。ヒースも急ぎ立ち上がりながら、早口で答える。老婦人は、小柄な体を素早く翻し木陰に向かう…、後から追って行きながら「─!」振り返り、叫んだ言葉──謝々か多謝…。チャンミンはそう聞いた。
駆けて行ったヒースが老婦人に助けられながら、車椅子を小路を挟んで、公園の傍らのミニバンにすすめる。
老婦人は車椅子の中に帽子を被せるように、タオルを載せた。
「もうひとつ─ね。ここまできみに会いに来たのはね…」チャンミンが脇に顔を向けてポケットに手をやると、ヒースも覗き込もうとする…。──と、二人の真後ろに、荒い息遣いと苛立しい足踏みのような音がした。
同時に二人は後ろに、頭を巡らす。
頬を赤くして、ボランティアの老婦人が、怒ったように二人を見て、早口の中国語で叱る口調で何か云った。ヒースも急ぎ立ち上がりながら、早口で答える。老婦人は、小柄な体を素早く翻し木陰に向かう…、後から追って行きながら「─!」振り返り、叫んだ言葉──謝々か多謝…。チャンミンはそう聞いた。
駆けて行ったヒースが老婦人に助けられながら、車椅子を小路を挟んで、公園の傍らのミニバンにすすめる。
老婦人は車椅子の中に帽子を被せるように、タオルを載せた。