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ドSな御主人様

第1章 出会い

ここは二階だったらしい。


私は冷たい階段を一気に駆け降りていった。



「おいこら!待てよ!」



すぐ後ろからさっきの男達の怒声が聞こえてきた。多分、すぐにでも追い付かれるだろう。


けど、せめて外に出れば誰が助けに来てくれるかもしれない。



階段を降りると、すぐ目の前に出口がある事に気付いた。


ここ、本当に倉庫だったんだ。シャッターが開きっぱなしなんて無用心極まりない。



外に出ると、倉庫の中と同じくらい薄暗かった。月の光があるだけまだましだ。




「誰かぁ!誰か居ませんか!!助けて下さい!」


辺り一面人の気配すらない。


「すみません!誰か!っきゃ!」

「うるせーよ。誰か来ちゃうだろ?」



後ろから手で口を塞がれ、体をガッチリと固定させられてしまった。



「やだ!離してよっ!」

「だからうるせーって言ってるだろ!」



そう言って男が取り出したのは小型の折り畳みナイフ。そっと私の首にナイフが添えられた。



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