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IF……餃子を食べたら?

第5章 棗さんに餃子を食べさせてみた

深い口づけが降りてくる。
唇から棗さんの熱が伝わってくる。
やがて唇は鎖骨へと移る。

愛「あっ…ぁ、やっ」

甘い波にのみ込まれて
思わず棗さんのシャツを掴んだ。
その手は、棗さんによってつなぎ止められる。

愛「んっ…ぁ、んっ」

意識が遠のく。
私を抱き寄せている腕に力が込められる。
私は
棗さんの肩に甘い吐息を染み込ませた。


愛「…ん……」

身体に残る甘い余韻から目覚める。
目覚めた私はベッドの中にいた。

(……えっと…)

隣には居るはずの棗さんがいない。
働かない頭をなんとか呼び戻す。

(確か…餃子の事がバレて、その後棗さんと……)

ガバッ

(なんで私ベッドにいるの?まさか、寝落ちした?しかも食事の片付けしてない…!)

愛「えっ?ウソ…」

その時初めて身に何も纏ってない事に気がついた。

愛「………」

私は急いでバスローブを身に纏い、リビングのドアを開けた。

愛「あっ…」
新「あっ…」

棗さんがキッチンに立ち食事の後片付けをしている。

愛「あの…ごめんなさい、後は私がやりますから」
新「いや、もう片付けは終わった…それより一杯付き合わないか?」
愛「はい…」

冷蔵庫から冷えたグラスを2つ
シャンパンの甘い香りが
棗さんの優しさと重なる。

愛「あの…ごめんなさい。私、途中…記憶があまりなくて……気がついたら、その…ベッドだったので……えっと…私きっと棗さんに失礼な事しましたよね?」
新「あ?あぁ。それより愛実…」

柔らかく肩を抱かれた。

新「その……大丈夫か……?」
愛「???」

意味がわからず、棗さんの顔を覗きこんだ時、
棗さんの頬も赤くなっている事に気づく。
意味がわかったその途端、一気に顔が熱くなる。

愛「あ……大丈夫…です」
新「…そうか。ならよかった」

頭を引き寄せられた。

愛「あの…棗さん、餃子の事なんですけど……」
新「あぁ。お前は夏目さんに笑い薬と…聞いたんだな?」
愛「はい…」
新「笑い薬か…。全くあの人らしいというか…あの2人には本部からの依頼で、ある開発を進めてもらっていた」
愛「開発…ですか?」
新「あぁ。自白作用と言えばわかるな?あの餃子はおそらく、自白作用の成分が混入されたものだろう…」
愛「ええっ!?」

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