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IF……餃子を食べたら?

第5章 棗さんに餃子を食べさせてみた

新「愛実、この料理は全てお前が作ったものか?」
愛「は、はい。そうですけど…」
新「……。もう一度聞く。愛実、この料理は全てお前が作ったものか?」

ギロッ

愛「ひぃっ!!」

棗さんに睨まれて、背筋が凍りつく。

(夏目さんごめんなさい…私、もう無理です…)

愛「あ…あの…一つだけ…その、もらったものがありまして…」
新「なんだ?言ってみろ」
愛「餃子…」
新「やはり…で、誰からもらったんだ?」
愛「……」
新「…答えられないのか?」

バキッ

棗さんが拳を鳴らして席を立つ。

(ひぃぃ!!こ、殺される…)

私は両手を上げて白状した。


新「…やはり夏目さんの仕業だったか…」
愛「はい……。すみません。でも…」
新「でも?」
愛「夏目さんも桐生さんも、棗さんの体の事とか心配されていて…リラックスできるようにって言ってましたよ?」
新「何がリラックスだ…。全く私に一服盛るとは…夏目さんもやってくれますね…さて…どうやってお礼をさせていただくか……」

ニヤリと不敵な笑みを浮かべる棗さん。

(あ…かなり怒ってる…)

愛「ま、待って下さい、一服盛るって…桐生さん、毒ではないって言ってまし……んっ」

強引に顎に指が掛かると
そのまま唇が塞がれた。
深い熱が伝わってきて
息があがる。

愛「…んっ」
新「お前は何もわかってはいないな……」
愛「えっ……」
新「……お前も食べてみるか?」

(確か……愛実ちゃんは食べちゃダメって……)

ブンブンブン

愛「いえ、結構……です」

語尾が小さくなってしまう。

新「理由は?」
愛「えっ?」
新「理由があるから断るのだろう?それとも何か?この餃子が特殊なものだと知ってて、なのに、俺に差し出したのか?」

ビクッ!!

(…マズイ棗さんの怒りの矛先が私に向いてきた……)

愛「……えっと…」

反論する言葉がみつからない。

新「反論できない…と、いう事は認めたという事になるが…?」

棗さんの迫力にますます何も言えなくなってしまう。

グイッ!

ソファーに押し倒された。

棗さんが自分のシャツのボタンを一つ外した。
身体に棗さんの熱を感じる。

新「で…。お前は俺の口から何が聞きたいんだ?」
愛「ん…っ」

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