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キミをまもる

第7章 悪夢再来


《食の祭典〈グルメフェスタ〉》

会場に入ると、人、人、人・・・すげぇ!!

春馬:母「これが食券ね。春馬と美花ちゃんの分ね。はぐれても持っていたら食べれるでしょ(笑)。」
美花「ありがとうございます。」
春馬:母「春馬ちょっと来て。」
母さんが耳元で
春馬:母「美花ちゃんが食べたい物あったら遠慮させないでよ。勿体ないって言ってなかなか食べないかも知れないから、お願いよ。」
春馬「わかった。」
母さんが美花に
春馬:母「美花ちゃん春馬とはぐれないようにね!」
美花「はい。」
俺は美花の手を握り
春馬「なに食べる?」
美花「たくさんあるから迷うね。」
春馬「ちょっと見てみよっか?」
美花「うん。」

いろいろ見て食べて・・・

春馬「美花スイーツ食べれる?」
美花「あんまり、たくさんは無理だけど食べたい。」
春馬「ちょっと待ってて俺行って来るから。」
美花「わ、私も一緒に行く。」
春馬「大丈夫だよ。ちゃんと・・・。」
美花の青ざめた泣きそうな顔が、視線が気になって後ろを振り向くと、美花の両親が立ってた。
俺は美花の前に立った。
俺達を睨み付けながら、近寄って来た美花の両親に
春馬:母「それ以上はダメですよ!!」
春馬「母さん!!」
春馬:父「美花ちゃんを見かけても近寄ってはいけないはずですよ!!」
美花:父「自分の娘に近寄ってはいけないなんて、そんな事はないだろ!!」
威圧的な声だな。
春馬:父「あなた方が美花ちゃんにした事は、反省してないんですか?」
美花:父「反省?そんな事をする必要はない!!」
春馬:父「とにかく、お引き取り下さい。」
親父は俺達を連れ出してくれた。

震える美花を俺は抱き締める。
それをきっかけに美花は、泣き出してしまった。
俺は美花が落ち着くまで黙って、抱き締めてた。

俺は改めて“美花を守るんだ”と心に誓った。

春馬:母「美花ちゃん、これ食べたら元気になるわよ。」
差し出されたスイーツを受け取る笑顔の美花を、憎しみを抱(いだ)いた憎悪の顔で美花の父親が見ていたなんて、この時は気が付かなかった。
そんな父親に声をかけたのは
美花:父「どこに行ってたんだ!真!」
真「父さん、いい加減にしてくれよ!姉さんが可哀想だろ!!」
美花:父「なにが可哀想なんだ!!あいつのせいで・・・。」







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