
3年後の君へ
第1章 第1話 3年前
そう、この女は俺の母親だ。
まぁ血は繋がってないんだけど…
「あ~彰人おかえりー」
呑気にお帰りじゃねーよ。つか、隣の男知らねーヤツだし。
この人また男連れ込んだのか。しかも俺の部屋に
「もうすぐ21時だし早くしないと親父帰ってくるよ」
部屋のなかは独特のあの匂いがして、だんだん気持ち悪くなってくる。
「じゃ、俺はそろそろ帰るよ。またな皐月」
「ええ、また連絡するわね」
そしてまた俺の前で熱いキスを繰り返す
…気持ち悪い
男が帰っても皐月(母)さんはベッドから退こうとしない。
「あのさ、いい加減出てってくんない?ここ俺の部屋なんだけど‼」
イライラしているせいか、つい口調が荒くなる。
せめて服を着てくれ。
「えー、嫌よ?今度は彰人が相手してよー
この間みたいに?クス」
ゾクッ
この間の嫌な記憶がだんだん甦ってきて身体中に鳥肌がたった
皐月さんは俺が動かないのをいいことに、器用に俺のシャツのボタンを外していく。
俺は身体が麻痺したみたいに、恐怖でその場から動けなくなっていた。
