
3年後の君へ
第1章 第1話 3年前
やっぱ年上だったかぁ…。地味にショックだわ
「てか君さ、こんな時間に何やってんの?」
そう言われてケータイを見ると、もう24時を過ぎていた。
ま、どーせ帰るつもりないし
「いや、まー、えーと…散歩?かな笑」
「散歩?私も人の事いえないけどさ、そろそろ家帰りなよ。
親とか心配するでしょ!」
心配?
あいつらが?
笑わせんなよ…。
皐月さんは俺の事なんて都合のいいおもちゃ位にしか思ってねーだろうし、親父なんて皐月さんに夢中で、他のヤツなんてどうでもいいって感じだ。
今までだってそうだったんだから。
「別に誰も心配なんてしてねーよ」
どーせ俺なんかいてもいなくても、あいつらには関係ねぇーんだよ。
帰る場所なんて、家があっても無いのと変わらない…
俺の様子がおかしい事に気づいたのか、彼女はまた一歩俺に歩みよる。
