
3年後の君へ
第1章 第1話 3年前
それから、なんなく始業式も終わり今日はそれぞれのクラスで解散ということになった。
なんなくっていうのは、寝ててよくわからん内に始業式が終わってたってのが本当。
「っあー、ねみぃ」
教室に帰る途中でまだ寝足りないせいか、あくびが自然とでてくる。
「お前なー、校長の話ん時ずっと寝てただろ?」
とか言いつつ木村も眠そうに目を擦っている。
「てか、校長の話がいつ始まったのかすら知らねーよ笑」
多分その前に夢ん中に入っちゃったんだな。うん。
「はぁー、ったくこっちは必死に寝ないように我慢してたっつーのに…
で、どーすんのお前?」
教室に着き、皆それぞれ元の席に座り始める。
「は?何の事だよ?」
「何って進路だよ?しんろ。お前どこの高校いくんだよ?」
木村は話ながら、さも当たり前の様に俺の前の席に腰を降ろした。
つかそこお前の席じゃねーし。山田が可哀想だろ!(山田くんの席)
「あ、悪い。山田~席チェンジな?」
山田の目線にやっと気づいたらしー馬鹿は軽く山田に手を振っていた。
こんな軽く席チェンしていいのかよ。つか山田も何か言えや!笑
