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3年後の君へ

第1章 第1話 3年前



?俺の事なんて女子に関係ねぇーだろが。


「とりあえず、俺は高校いかねー。ちゃんとまともな仕事探すんだよ。」


まず、ホストは無いな。無理。

「お前頑固だからなー。大体お前にまともな仕事なんかできんの?」

椅子に座り直した木村は足を組んでまたケータイをいじりだす。


「んなの、やりゃ出来んだよ。」


たぶん。


「無愛想なお前には荷が重いと思うけどな笑」


ニカッと笑いながら木村が馬鹿にしてくる。

「うるせー。」

なんだかんだ言いながら、こうやって木村と馬鹿やってる時が俺にとって一番安心する時間になっている。



キーンコーン♪

下校のチャイムが鳴り始め、皆帰り支度を始める。


「あっやべ!俺部活あんだった!」

木村が急いで荷物をまとめ立ち上がる。

「毎日ご苦労ーさん。頑張ってな」


「おぅっ!」

片手を挙げて急いで教室を出て行ったと思った木村がドアの前で急に立ち止まった。





「どした?忘れ物か?」

急がねぇとヤバいんじゃないのか?


不思議に思いながら声をかける。



「…なぁ彰人。いつか本当の事話してくれよな。」


!!


「じゃ、行ってくるわ!」


俺は何も言えず、ただ木村の出てったドアを黙って見つめていた。





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