二面性*マクガフィン
第2章 学園クーデター
「あなた…誰ですか?何故ここにいるんです?」
首を少し傾ける。
「ここ、俺ら以外立ち入り禁止ですよ?」
そう…ここ、山風学園の屋上は嵐だけしか入れない特別な場所。
先程、翔とニノが「校長にお願いした」と言っていたが…正確には、「理事長に『屋上を嵐専用の場所にしたいのですが、いいですか?』と聞いてきてもらえません?」と校長に頼んだのだ。
すると校長は、どうしようかと悩みもせず、すぐ承諾してくれた。
何故か校長よりも偉い嵐5人。
まあ…理由を一言で言うならば、お金持ちの家柄の方々だからである。
「………………」
女は動じないニノを見て……微笑んだ。
「…………フフフッ……なんで?」
なんで?と聞く女。
屋上が5人のものだとは知らないのだろうか。
いや……口元が緩んでいる表情からして…
「何でって……」
「それはですね………」
と、雅紀とニノが説明しようとしたその時、
女が人差し指を出し…
「この山風学園のトップと言われる存在……嵐」