二面性*マクガフィン
第3章 学年1位のエリート
「……………フッ…」
コツコツコツ…
顔を下に向け、ふらふら…とさせながら、
翔の元へ近づくように足を一歩ずつ…。
手を後ろで組み、ゆっくりと…接近していく…。
「………………」
翔はその様子を見守るように、ただ…見つめていた。
そして…………警戒していた。
女が顔を上げる…と、そこにはニヤニヤとした表情がそこにあった。
「私ねー…」
翔の目の前で足を止めた。
「あなたにスゴ〜く……興味があるの…♡」
顔を傾けると髪も釣られて流れる。
美しい潤いを持った瞳とイタズラな表情で囁き口調で目を合わせた。
目の前の人は瞬きをする。
「……………どうして?」
と、冷静に対応。
「どうしてって…」
女の視線が一瞬揺らいだが、
「説明しないと…だめ?」
冷静という名の反撃をしてきた。