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土砂降り

第8章 8

「ご馳走様。
じゃぁ明日、学校でね」

春樹の家を出るとまっすぐ健人の家に向かう。

勝手に鍵を開けて家に入り、健人の部屋のベッドに潜り込み、昨日買った本を取り出す。

このベッド、本当最高。
それから健人帰ってくるまで本を読んだ。

夕方、健人の部屋のドアが開いた。

「おかえり。汗臭そうだね。」

「一言余計なんだよ。」
文句を言いながら、荷物を置いてすぐに部屋を出て行ってしまう。

暫くして、腰にタオルを巻いた健人がアイスを食べながら部屋に入ってくる。

気にせず本を読んでいると、ゴミ箱にアイスの棒を投げ入れる音がする。

「あの後も山上と一緒だったのか?」

健人の問いかけに本を閉じる。

「サラダのサンドイッチ食べて、本屋行って、チキンバターカレー食べてドライブして春樹の家に泊まって、ケチャップのオムライス食べた。」

「食物の情報は詳細だな。」

「今日の夕飯の参考になるかと思って。」

「今日はバンバンの麻婆豆腐だ。」

バンバンの麻婆豆腐かぁ。
バンバンは僕らの家の近くの小さな中華料理屋だ。
じゃぁチャーハン頼んで健人の餃子を1個もらおう。

「夕飯より勉強だろ。山上と勉強したんだろ?」

健人の言う勉強は、セックステクニックの事だろう。

車でシたことから、昼のキッチンまでそこそこ詳細に報告した。

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