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土砂降り

第9章 9

放課後、いつものように図書館へ向かう。
今日は早めに帰ろう。そう心に決めていつもよりゆっくりとした足取りで進む。

図書館へついてソファーへ向かうと、すぐ後ろから誰かが入ってくる音がした。

赤岩、僕のすぐ後ろを歩いてたのかな?

振り向くと、その人物を見て僕はギョッとして体を固めた。

「その反応は、俺のこと覚えててくれたって事かな。猫さん。」

神社で僕と健人を見ながらシコってた人だ・・・
同じ学校だったんだ。
ネクタイの色からすると3年生だ。

「猫さんは、なおくん。だっけ?
俺、ひろと。ひろと先輩って呼んでね。」

「え、あっ、は、い。」

ひろとって、あの時、後から神社にきてエッチしてた女の人が喘ぎながらひろとって呼んでた。

「なおくんの声聞いたらすぐイっちゃったんだよね。声聞いて、どんな人が見たくなってさ。
見てみたら男同士でびっくりしたよ。
びっくりしたけど、興奮した。
なおくんのエロい顔に、声に。出したばっかのちんこがギンギンになっちゃってさ。女返して一人でズっちまったよ。」

へらへら笑いながら僕の方へ近づいてくる。
この人、見た目モテそうなチャラチャラした感じだけど、なんか怖い。
整った笑顔だけど、笑顔が整いすぎて嘘くさい。




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