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土砂降り

第10章 10

「んぅ?」
あぁ。赤岩の家か。

すっかり寝ちゃってた。

「起きた?ご飯食べようか。」

ぼけーっと赤岩の後に続いてダイニングらしき部屋に行き、出されたご飯をいただいた。

そのままお風呂をお借りして、赤岩に用意してもらっ新品のパンツにTシャツと短パンで赤岩の部屋に戻った。

「髪の毛乾かさなかったの?」

僕の首に掛かったタオルを手に取ると、ゴシゴシと髪の毛を拭いてくれた。

んー。気持ちいい。

「赤岩って面倒見良いね。結構世話焼き?」

「尚也が甘え上手なんだよ。
興味ない事は全部どうでもよさそうにぼけーっとしてるから、手を出さずにはいられないんだよ。
ずるいよねぇ。尚也は。」

そんなにぼけーっとしてないんだけどな。

「眠そうだね。寝たい?」

正直、最近ずっとハードだったから寝たい。
それに生活リズムのもともとが、朝早く起きて勉強してたから、夜は早く寝るんだよね。

「うん。寝たい。朝起きたらあの机貸して?
僕、朝勉強したいんだ。」

「いいけど、条件だしていい?」

条件?こくんと頷いて赤岩を見る。

「朝、僕も一緒に勉強する事と、明日は図書館に行かずにここに泊まりに来ること。そうしてくれるなら今日はもう寝よう。」

「わかった。」
それだけ言って赤岩より先にベッドに入って目を瞑った。

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