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土砂降り

第11章 11

「なお、おはよう。」

後ろから春樹と健人に声をかけられる。
「おはよう。」

昨日はあのまま赤岩の家に泊まったが、朝は一度家に帰ったので別々の登校になった。

別に家に帰る必要はなかったけど、なんとなく昨日言われた事が引っかかって気不味くなってしまった。

僕は淫乱なんだろうか。

確かに、健人とも春樹とも赤岩ともエッチしてる。
誰としても気持ち良いと思う。

順位なんて考えた事もなかった。

なんとなく誰とも話したくなくて、教室に入ってすぐ本を開いて周りとの関わりをシャットダウンした。


本は良い。嫌な事があっても、嫌な現実から離れた世界にすぐに連れてってくれる。

手っ取り早いストレス解消法は本を読む事だ。

授業の時間以外は本を読みふける事にした。

そのまま放課後まで誰の話にも耳を傾ける事はなかった。
嫌な事を考えたくなかった。

帰りのホームルームをサボって図書館へ向かった。
朝から読んでいる本が読み終わると、間髪入れずに適当に本を持ってきて読み更けた。

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