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土砂降り

第16章 16

「起きたわね。点滴全部落ちたら抜いていいわよ。」


「母さん、、、」

「空腹に寝不足に過労。反抗期のかまって現象なら長期休暇とって受けて立つけど?」

目を覚ますと僕の部屋だった。

「反抗期じゃないよ。本読むのに夢中で他に気が回らなかっただけ。気をつけるよ。悪いね。仕事、」

頭が重たいな。

「仕事はいいわよ。あぁ。赤岩くんって子が健斗くんに連絡してくれたみたい。健斗くんが私に連絡くれたわ。ここまで運んでくれたのは千葉くんって子らしいわ。その子は私と入れ替わりで帰ったわよ。兎に角みんなにお礼言っときなさい。」

赤岩って健斗の連絡先知ってたんだ。千葉くんに引き続き意外な接点だな。

「点滴は自分で抜けるから病院戻っていいよ。」

夜勤の途中で無理して抜けてきたであろう母親を仕事に戻る様にほだす。

「可愛くないわね。折角見た目は可愛く産んでやったのに。ご飯作っといたからちゃんと食べなさい。明日は帰ってくるから。」

たいした事ないし。
心配いらないのに。

「わかった。明日の夕飯は期待してるよ。」

任せてちょー。なんて馬鹿っぽい返事をして!ヒラヒラ手を振り母は出て行った。

もう一眠りしようと思い目を閉じる。


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