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はな*つむ

第1章 陽炎

 氷雨はそれに従うしかない。
 逃げる事も拒否する事も許されてはいない。


 氷雨は怖じ気付く頭に《これは決まり事なのだ》と言い聞かせ、布団に向かう。

 男と向き合う形で座り、ゆるりと下を向いた。

 男は氷雨の頬を撫で、そのまま手を下へと滑らせる。
 幼く小さな膨らみを手で包み、優しく揉みながらもう一方の手で服をほどく。

 しゅるしゅると布が擦れる音がして、氷雨を纏っていた衣は滑り落ちた。

 男は体で氷雨を押し倒し、彼女の細い体に男の体が覆い被さる。


 言い知れない恐怖から目を背けたくて、氷雨は目を強く閉じた。







 長い時間を掛け、手で、指で身体をほぐされて、氷雨は快楽に熱い息を溢す。

 指で刺激され、熱くなった所にとうとう男が入り、二人は繋がった。


 痛みに悲鳴を上げた氷雨の手に手を重ね、男は優しく彼女を抱く。

 優しくは有るものの、熱を持ってかたくなった男のモノは細く未熟な氷雨には大きすぎる。
 何度も逃げようと身体をよじる氷雨。

 涙を浮かべる彼女を逃す事も無く、男は彼女の身体を揺らす。


 突かれ、乱れ、涙に濡れながら、確実に沸き上がる快楽が氷雨を支配した。


 そして、彼女は初めて男のモノで絶頂を迎える。



 氷雨の体が快楽に身を跳ねさせて、頭がぼうっとした。
 しかし、それでもまだ儀式は終わらない。

 男は彼女の更に深くへと侵入して行く。

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