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conqueror

第12章 散歩

細い道で折れ曲がって、自販機の陰に隠れるようにして、立ち止まった。

人がいないのを確認して、彼が浴衣の前のあわせを開いて、足の間に手を入れた。

「すごい、太ももが濡れてるよ。こんなに濡らしてたら、バイブが落ちてしまうね。」

「あの、コウさん、早く。」

私は、いつ人が来るかと思うと、気が気じゃなかった。

「なに?ぼくに命令するつもり?」

「あっ、いえ、そうじゃないんです。」

なんて言えば、彼を怒らせずにすむだろう?

「その、待ちきれなくて。」

「早くバイブを押し込んでってこと?ホントに変態なんだね、エリナは。」

彼の機嫌を損ねずにすんで、ホッとした。

誰かに見られる心配より、彼を怒らせる方がずっとイヤだった。

「エリナ、もう少し足を開いて。」

もう半歩ずつ、足を外に開いた。

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