
ちび恋
第1章 幼馴染
だって、この一年で人ってこんなに変わるもんなの?
身長だって、一年前は同じくらいで‥
『俺、会わない間に15センチ伸びたんだよ。笑
びっくりした?』
「び、びっくりしたってゆーか‥その、」
やばいよ、やばい。
奏多のはずなのに奏多じゃないみたいだよーー
別の人と話してるみたい‥
なんでだろうすごく、
緊張する…
『ここじゃなんだから、移動しよーよ悠。ね?いいでしょ?』
ふふふ、ふたりだけで話?むりむり
ハードル高すぎ
「そ、それはちょっと‥、て、わっ!!」
断ろうとする時間はなかった。無理やり手を掴まれ
引っ張られる。
男の人の力‥
肩幅も、背も大きくなって‥
男の人の身体‥。
昔はあんなに小さくて、いじめられっこだったのに、
なんだか不思議‥。
しばらく歩くとパッと手を離され、
『ここでいっか。』と奏多はあたしを見る。
私たちは屋上にきていた。
