その手で触れて確かめて
第5章 小さな恋の物語(O × O)
岡田side
いやあ、怒った顔もなかなかイケてんなあ。
やっぱり、美人はどんな顔しても美人だ。
「准一。」
「あ?」
「お前はどれだ?」
「どういう意味だ?」
「あの中ではどれがタイプなんだ?」
「そりゃあ…」(と、兄の方を無言でガン見。)
「白か?」(注意・服装の色)
「そういうお前は?」
「俺は……。」
濃い顔系の美少女か?
「………」
まさかのかぶりか?
「………ハァ。」
自分からふっといて、ため息、ってなんだよ?
「もしかして、あの白か?」
「………ハァ。」
そうか…。
ずずっ、とわざわざ大きな音を立てコーヒーを飲む雅紀。
そして、ぽつり、一言。
「神様は何て意地悪なんだ…」
と、一際、大きく息を吐く。
…そうか雅紀、お前もだったのか?
「雅紀…」
項垂れる友人の肩に手を置く。
雅紀、お前が同じ相手に恋をしてしまったとあらば恋敵だ。
いくら幼馴染みと言えど容赦はしない。正々堂々と受けて立つ!
申し訳ないが、最後に笑うのは、俺だ!
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