その手で触れて確かめて
第9章 蜜月 〜side A〜 ② (M × S)
翔side
潤「そんなこと…」
「それはそれで別にいいんだよ。」
同情だろうがなんだろうが、人肌恋しい時だってある。
「慣れてるから。」
自分で慰めるのだって、
他人に慰めてもらうのだって…
「だから…」
躊躇う潤の手を自身に導く。
「あっ……。」
自分の手じゃない、誰かの手の感触にぞくぞくする…
離れていこうとする手を絡めとり捕まえる。
ヒトリニシナイデ…
声にならない呟きを指先に込め握りしめる。
でも、絡めとった指先がほどかれ、
逆に上から重ねられる。
潤「自分で…」
「えっ……!?」
潤「自分で好きにイっていいよ?」
「どういう…?」
潤「今の翔を見てたら、どんな力加減にしていいのか分かんないし、自分でシテよ?」
「でも…」
潤「…見ててあげる。」
「見てる、って…?」
潤「翔がどんな風にイクのか見ててあげる。」
それって、
自分で慰めてるところを見てるから、ってこと?
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