その手で触れて確かめて
第9章 蜜月 〜side A〜 ② (M × S)
翔side
そんなこと…
思いもしなかった。
誰かが見ている前で自慰行為に及ぶなんて。
恥ずかしい、という気持ちよりも、
疼いている自分をどうにかしたくて、
手は自然と腿の間へと滑り込んでゆく。
「んっ……」
心地よい湯温と手の感触に、心拍数が一気に跳ね上がる。
「あっ…はぁっ…」
仰け反った背中に潤を感じる。
潤は、
傍で見ていると言いながら、
手を添えているだけなはずが、
俺の手の動きに合わせて俺のモノを手愛撫してくれた。
「じゅ……あっ…」
段々速くなってくる息づかいに合わせるように、手の動きが速くなってくる。
「はっ…はぁっ…あっ…」
潤「翔…いいよ?イきたかったらいつでも…」
耳元に、熱い息を吹きかけながら潤が囁く。
「んっ…んっ…やっ…あ…っ……」
折れそうなほど顎を仰け反らせた瞬間、
なぜか、バスルームの淡い光が眩しく感じられた。
「じゅ……っ、も、もう…」
激しく体を震わせて、潤の体に凭れかかるようにしながら
俺は意識を飛ばした。
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