その手で触れて確かめて
第11章 先輩なオレと後輩なキミ。(S × N)
翔side
「な、なんかごめんね?騒々しくて。」
和「う…うん。」
和が後ろ手で持っているものを目の前に差し出す。
和「これ、昨日、言ってたDVD。」
「お、サンキュ。」
和「じゃ、俺はこれで…」
仄かに顔を赤らめたまま、ペコり、と頭を下げ走り去るカズ。
その後ろ姿にしばし見惚れていると…
視線を感じる…。
智雅「「………」」(←半笑い)
「な、何?」
智「べっつにぃ♪」
雅「ねぇ〜♪」
俺はふて腐れて、カズから受け取ったDVDが入った袋を乱暴に置いてしまった。
「あ、やべ…」
智「それ、何?」
雅「あ、DVDじゃん?」
勝手に袋を漁る雅紀。
「あっ!?こら。」
雅「何だ…エロいやつじゃないのか…」
「あのな…」
勝手に中身を見て、勝手にがっかりしてんじゃねぇ!!
智「今後の勉強すんのにエロいやつ見ないの?」
「こっ…今後の…勉強?」
智「だって、翔ちゃん、経験ないでしょ?」
雅「えっ!?翔ちゃん、って●貞なの?」
「ばっ、ばか!声、デカイ、って?」
思わず雅紀の口を両手で塞いだ。
智「どうせ、このDVD、カズくんと見るつもりなんでしょ?だったら…」
そ、そのつもりで持ってきてもらったはもらったけど…。
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