その手で触れて確かめて
第14章 インクルージョン (A × O)
雅「初めて先生と会った時、俺、ボール追っかけてきたじゃん?」
実は、遠目からずっと見ていて気になってたんだよね?
って、君は顔を赤くして、
恥ずかしそうに頭を掻きながら笑った。
雅「そしたら新しく来た美術の先生で、櫻井の授業フケてきた時にたまたま姿見つけて…それで、思い切って声かけてみたんだ。」
「あ…あの…。」
翔くんといい、相葉くんといい、
二人とも変だよ!?
揃いも揃って僕のこと好き、って、何なの?
雅「櫻井のこと好きじゃない、ってことは、俺にもまだチャンスがある、ってことだよね?」
「あ、あ、相葉くん!!君さ…?」
雅「何ですか?」
あまりの衝撃の大きさに、
言葉が出てこない。
「と、とにかく、違うと思うんだよね?根本的に?」
雅「違う?」
「僕、女の子に見える?」
雅「見えない。」
そこは、満面の笑みで否定する相葉くん。
「じゃ、僕のどこが…」
雅「だからあ…言ったでしょ?」
相葉くんは、
授業中であることを幸いにして、
僕の体をぎゅっと抱きしめてきた。
「ちょ、ちょっと、相葉くん!?」
雅「あー、もうっ!!先生の全部が好き…なんですってば!」
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