その手で触れて確かめて
第19章 俺のアニキ(M × S )
翔「ま、お前も今に分かるよ。」
そのスマホには嫁さんからのメールが。
翔「子供が出来たら。」
したり顔でニヤリと笑う。
「こっ///!子ども、って、どっちがどっちの子どもを産む、ってんだよ!!」
翔「どっちでもいーんじゃね?おっ!!すげえな?ちっちゃい体でこんな大物釣り上げてるよ。」
って、聞いちゃいない…。
ほら、と、翔は嬉しそうにスマホの写真を俺に見せた。
「へぇ、女の子なのに釣りするんだね?」
翔「何にでも興味を示す年頃なんだよ?」
有り得ないぐらいにデレデレした横顔に少し引いたけど、普通にパパしてる翔にほっとする。
でも、智と娘、どっちが大事か、って聞いたら、どう答えるだろうな?
「なあ、翔。」
翔「ん?」
「もし、さ、めぐむと智、どっちか一人助けなきゃなんない、って、なったらどっち助ける?」
翔「ええっ!!それは…究極の選択だな?」
うーん、と、難しい顔で腕組みする翔。
…そこは即答で娘だろが(汗)
どんだけ智のこと好きなんだよ?
うーん、と悩むこと暫し。
父「おお、潤、帰っていたのか。」
気難し屋の父さんには珍しく満面の笑みで俺に声をかけてくれた。
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