その手で触れて確かめて
第20章 Birthday Present
潤「ほんとに往生際が悪い。」
「は、離せっ!!」
潤「大丈夫。俺、上手いよ?」
「そういう問題じゃない!」
じたばたと潤の下で思いっきり足掻いてみせる。
が……
「んっ…」
押し付けられた唇に言葉も息も塞がれてしまう。
段々と息が苦しくなってきて、どうにもならなくなるうちに逃れようとバカ力な腕の中で藻掻いた。
潤「ちょっと……大人しくしててよ?優しく出来ないじゃん?」
「大人しくしたらヤられるだろ!」
すると、さらに強い力が加わって、ベッドの上に組み敷かれた。
潤「ヤられるとか…そんな言い方…」
「そうだろが!!」
潤はちょっと傷ついたみたいな顔をした。
どうせ演技だろ?
潤「翔はやっぱ、智の方が……」
「あのさ、今さらなんだけど、智の方がいい、とからじゃなくて、俺が智のこと…っ!」
潤「俺だって、アンタことが好きなのに?」
「え…」
潤「だから優しくしてあげたいのに…」
「う…」
ちょっとだけだけど気持ちが揺らいだ。
気持ちを落ち着かせるように目を閉じ深呼吸すると、流されてはいけない、と誰かが囁いた。
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