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清純派リミット。

第3章 初体験




「痛い?」



苦痛に顔を歪ませるわたしを少し心配そうな目で見つめる。



「ちょっと痛いかも…」

「ゆっくりするから…力抜いて」



瀬野くんが奥に進むたび、痛みは更に加速する。

はじめてってこんなに痛いの…!?
そんなものが全部挿入るなんて絶対無理…!



「っはぁ…いたっ…瀬野くん……」

「…っ…もうちょいだから…」



わたしの気を紛らわすかのように深いキスをされる。
それでもわたしは痛みと戦うことに必死だった。

痛い痛い痛いって…!!
もうこれ以上無理だよぉ…!!

耐え難い痛みに涙目になりながらキスを遮った。



「ん…せのく…っも、無理っ…!」

「…まだ半分も挿入ってないけど?」 

「っは……だめ…もう無理ぃ…っ」



一瞬怪訝な顔をしたが、瀬野くんは動きを止め、わたしの中に挿入りつつあるそれをゆっくりと抜き、息を切らすわたしをそっと抱き起こしてくれた。



「もっかい試してみる?」

「…えっと…」



膣内はまだじんじんとした痛みが走っている。
正直今みたいな痛みにもう一度耐えなきゃいけないなんて無理…



「…じゃあやめる?」

「でもっ…」

「処女捨てたいじゃなかった?」

「……うん……」



わたしは下を向きながら頷いた。

そうだ…
わたしは大人になるって決めたんだ。

処女なことがずっとコンプレックスに思ってたから。
はやくみんなみたいに普通の恋して、みんなみたいに普通に…
ずっとずっとそう思ってたから。

家の古いしきたりなんて窮屈でうっとおしくて、それを守る自分にもうんざりしてたから。

そんなの破ってしまいたかった。
"いい子"な自分じゃなくなりたかったのーー






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