
清純派リミット。
第2章 賞味期限
"ハタチになる前に処女を捨てる"
わたしがずっとずっと心に決めていたこと。
それは黒川家のしきたりに対する細やかな抵抗。
幼・小・中・高とエスカレーター式の女子校を卒業して、共学の鳳学院大学に入学した。
だけど今まで恋のこの字も知らなかったわたしが共学に入ったところでそう簡単に恋ができはずもなく、
大学2年生になったわたしは明日で20歳の誕生日を迎える。
周りのみんなは普通に、当たり前のように恋をして、
手を繋いだりキスしたり、大人になってくのに…
わたしだけこのまま何も知らないままハタチを迎えるなんて
そんなの絶対に絶対に嫌!!
誕生日はもう明日
今日しかない
もう時間がないの
だからこの人に頼むしかない…!
