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Welcome to our party

第24章 Caramel pudding by つぎこ






「…ねぇ。翔サン、それ、何?」

頬杖をついて、俺のカクテルグラスを指差すニノ。


「これ?」

えーっと、何だったっけ。数杯目のグラス。さすがに名前まではね。

ドリンクメニューのボードを手に取り、記憶を辿る。


「あ、コレかな?」

ラムベースのマンダリンとフランボワーズ。


「ぷぷっ。甘酸っぱい初恋の味。…だって(笑)。」

雅紀が腹を抱えて笑い転げる。どうやらアルコールのせいで、笑いの閾値が下がってるみたいだ。



「…ねぇ。今、翔サンとキスしたら、初恋の味、するのかなぁ。」

上目遣いのニノが、とんでもないコトを言い出した。


「試してみたら?」

それを煽る、ニヤニヤ顔の雅紀。

…試す、ってねぇ?


「…翔サン。ちょっとだけ、味見させて?」

俺の唇に人差し指を当て、ニノが微笑みかける。


「はぁ?」

「いいじゃん。翔ちゃん、させたげなよ(笑)。」

「おいっ。お前ら、正気か?」



「翔サン、焦らさないで…。」

ゆっくりと近付いてくる、ニノの唇。

おいっ…て…。

俺の唇をペロリと舐めて、柔らかな唇が重なった。そして味わうように舌が絡められてくる。

もう…飲み過ぎだって…。



「ふふ。甘酸っぱーい♡初恋の味だぁ。」

ひとしきり俺を味わい、ご機嫌なニノ。


もう…。調子狂うんだよなぁ。

コイツって、出会った時からこうなんだよ…。


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