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第28章 あかつき by のさまじょ

そんなとき、デビューの話が来たんだ。


翔さんとグループになれる。


もしかして…


ずっと一緒にいられる…?


でも…翔さんには彼女がいて。


辛くて、辛くて。


もう事務所をやめようかと思ってた。


演出の勉強をして、翔さんを吹っ切ろうとしてた。


だって、どうせ叶わない思い…


男と男なんて…翔さんが許すはずない。


諦めようとしてたのに…


そのままトントン拍子で話は進んで…


気がついたらハワイに居た。





あれから8年…


翔さんが俺の腕の中にいる。


右手には痛々しいテーピング。


リハーサル中に翔さんが、トロッコから落ちたのだ。


名古屋の街で、腕利きの針医に行って、コンサートは乗り切った。


でも終わった後、翔さんは荒れて。


強くもないお酒を飲んで、泥酔してた。


潤が引きずるようにホテルに連れ帰ったけど、翔さんは収まらなくて。


仕方なく、俺が翔さんを引き取って、皆を帰した。


ホテルの部屋で、翔さんはまだお酒を飲んでて。


俺は飲めないから、それをずっと見てた。

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