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第33章 幸せの距離 by のさまじょ

「ちょっとだけ…入院が必要だって」


「え…?俺、どっか悪いの?」


「ううん。検査、必要なんだって」


「そっか…窮屈だな…」


「そんなこと言わないの」


ニノはそういうと微笑んだ。


「ここでちゃんと休んでさ、コンサート、成功させようよ」


「うん…そうだね…」


ニノが握った手が熱い。


俺の秘めた思い。


一生、言えるわけない。


「ねえ…相葉さん…」


「ん…?」


「俺、待ってるから」


「え…?何を?」


ニノは曖昧に微笑むと、病室を出て行った。


「…?なんだよ…アイツ…」




それから、毎日ニノは病室へやってきた。


やってくる時間はバラバラだけど、毎日来てくれた。


単純に嬉しかった。


いつくるのか、心がワクワクしてよく眠れないこともあった。


こんなに毎日会えるなんてこと、最近なかったから…


病室の前に誰か立つと、どきどきした。


ニノには一生言えないけど、もしも思いが通じたら…


抱きしめたいな。


そう思っていたら、ニノが病室へ入ってきた。


「なにニヤニヤしてんのよ…気持ち悪い…」


すいませんね…

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