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第35章 待つだけなんてガラじゃない by mimi

「なぁ、にの。いい加減告ったら?」


授業終わりにクラスメートの大野を捕まえて今朝の話をしていたら、やる気なくそう言われた。


「ダメなんだって、全然相手にされないんだもん」


前になんとなく伝えたことがあった。


「俺、まーくんのこと好き」

「ふふ、ありがと。俺も和が好きだよ。ずっと仲良くしてね」


幼馴染としてだと思われたのか、その時はきれいに流された。


だからせめて高校生になって、もっとちゃんと意識してもらえるようになってからもう一回告白するんだって決めた。


「ふーん、まぁいいけど。あ、ねぇ。あれ、まーくんじゃね?」

「え?」


外を見ていた大野がそう言って指を指すから、隣に並ぶと校門に立つまーくんが見えた。


え、なんで?


なんでまーくんがここにいるの?


「俺行ってくる!」


あ、待って!その前に!


教室を飛び出したが慌てて一度戻ると、まだ外を見ている大野に向かって叫んだ。


「大野、まーくんって呼ぶなよ!」

「もー、早く行きなよ」


馴れ馴れしくまーくんって呼んでんじゃねぇよ。

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