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第49章 authentic by つぎこ
そうだよ。お前にだって、いるじゃんか。
ちょっかい出すんじゃねーよ。
「…独り占め、すんなよなー。おじさんなのに、急にスイッチ入っちゃった、みたいにさぁ?」
横やりを入れられたニノは、まだ不服そうに、ブツブツ言っている。
仕方ないじゃんか。
スイッチ、入っちゃったんだもん。
文句だったらね、スイッチの場所、俺に教えちゃった翔くんに言えよ。
あーあ。
俺、なに勝手に所有権、振り翳しちゃってんだろ…。
大人げない。
だけど、もう、見つけちゃったんだもん。
仕方ないよ。
「…雅紀、ちょっと、こっち来て。」
二人分のコートを手に取ると、雅紀の腕を掴んで、楽屋から連れ出した。
雅紀を連れて、非常階段から屋上へ…。
「…おーちゃん?」
屋上のドアを開けると、後ろで雅紀が俺を呼んだ。
振り返ると、不安げな瞳で俺を見ている。
そうなるよね。いきなりだったから…。
「…雅紀。目、瞑って?」
急がなきゃ…。
雅紀のまだ不安げな、その瞳を閉じさせる。