Welcome to our party
第56章 Several nights by のさまじょ
俺も無口な方だが、彼も喋る方ではなかった。
気がついたら、夕方になるまで二人でぼけっと小径を行き交う人々を眺めていたりした。
夜になっても、彼は店を開けている。
夕飯を食べ終わって、彼の店の前を通る。
そっと顔を出すと、すぐに気づいて店を閉める準備をして、笑いかけてくる。
なんだかその顔を見てると、嬉しくなった。
ホテルまでの小径を、二人でゆっくりと歩く。
10日間の滞在のうち、5日をこうやって過ごした。
「…なんで俺が一人で旅行来てるかとか、聞かないの?」
「え?聞いて欲しいの?」
「いや…別に」
「話したくないことなら、無理に話さなくていいんじゃないの…?」
目を伏せて笑った。
長いまつげが、とても綺麗だった。
思わず触れると、びくっとまつげが揺れた。
黒々とした瞳が俺を見た。
「な…に?」
「…わかんない…綺麗だと思って…」
声が掠れた。
夜は熱くないのに、身体から汗が噴き出す。
彼はそっと目を閉じた。
…その夜、俺たちは身体を重ねた。
気がついたら、夕方になるまで二人でぼけっと小径を行き交う人々を眺めていたりした。
夜になっても、彼は店を開けている。
夕飯を食べ終わって、彼の店の前を通る。
そっと顔を出すと、すぐに気づいて店を閉める準備をして、笑いかけてくる。
なんだかその顔を見てると、嬉しくなった。
ホテルまでの小径を、二人でゆっくりと歩く。
10日間の滞在のうち、5日をこうやって過ごした。
「…なんで俺が一人で旅行来てるかとか、聞かないの?」
「え?聞いて欲しいの?」
「いや…別に」
「話したくないことなら、無理に話さなくていいんじゃないの…?」
目を伏せて笑った。
長いまつげが、とても綺麗だった。
思わず触れると、びくっとまつげが揺れた。
黒々とした瞳が俺を見た。
「な…に?」
「…わかんない…綺麗だと思って…」
声が掠れた。
夜は熱くないのに、身体から汗が噴き出す。
彼はそっと目を閉じた。
…その夜、俺たちは身体を重ねた。