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第57章 Dive to blue by きぃな
車は空港へ着いた
俺はロビーのイスに座らされたままで、しょーくんがチェックインを済ませに行った
「ねぇ、どこ行くの?」
戻ってきたしょーくんに聞いても、教えてくれない
どうやら、直行便はなくて乗り継がなきゃならないみたいだけど…
翔「ほら、行くぞ」
しょーくんに付いて機内へ乗り込む
シートに座ってふぅ~っと息を吐く
「ね、さっきのニノの嬉しそうな顔、見た?」
俺はその場を取り繕うように、しょーくんに話題を振る
翔「…おまえはどうだった?」
「え?」
翔「俺が来たこと、嬉しくなかった?」
しょーくんが俺に顔を向ける
「う、嬉しいに決まってる」
翔「それだけ?」
「……迎えに来てくれて、ありがと」
そう言うと、しょーくんは満足げに微笑う
……たぶん俺の顔は真っ赤だ
うつむき照れていると、徐(おもむろ)にしょーくんが俺にパンフレットを手渡す
「なにこれ?」
そこには真っ青な空と海、その海の上に建つコテージ
俺がいつか行きたいと言ってた南の島だ
「しょーくん、これ…っ」
翔「目的地」
俺は感激のあまり、しょーくんに抱きつき…たかったけど、我慢した
そんな俺を苦笑いしながら見てたしょーくんが、ブランケットでバサッと頭まで覆う
翔「我慢したご褒美」
ブランケットの中で甘いキスを交わした