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第73章 とわごい by のさまじょ

潤の白い肌に唇を付けると、潤は震えた。

「ああ…黒狐さん…」

「俺の名は…サトリだ」

「サトリ…?」

「そう…」

「サトリ…キスして?」

そっと潤の唇に、自分のそれを重ねると、身体の奥から溢れ出るような感情があった。

「潤…?」

「うん…?」

俺の頬を手のひらで包み、潤は何度も俺の唇に口づけている。

「好きだ」

「…え…」

「傍に、居ることを許す」

「サトリ…」

「いや…傍に居よ。ずっとだ」

「うん…うん…」

潤は俺の首に腕を回すと、俺を引き寄せ、更にキスとやらをした。

体の奥の熱が、どんどん大きくなる。

潤の身体を、手のひらで撫でると潤はか細い声を出して、身体を何度も震わせた。

「サトリ…気持ちいい…」

「そうか…もっと気持ちよくしてやる」

潤の身体の一番熱いところを掴んだ。

「あっ…サトリだめっ…」

「よい…そのまま…」

そっと唇を近づけ、それを口に含む。

「さ、あっ…サ、トリっ…」

気持ちよさそうに揺れる潤を眺めていたら、口の中に潤が広がった。

「はぁっ…あっ…ごめっ…サトリ…」

愛おしかった。

この味すら、俺のものだと思うと愛おしくて堪らなかった。

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