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第79章 春宵 by つぎこ
寝床…?
「…もしかして、あの公園で寝床、探してたの?」
思わぬ答えに、つい聞き直してしまった。
「…そ。住んでたとこ、居られなくなっちゃって?
でね、前にそう聞いたことあったから…。」
…。
無邪気に笑ってるけどね?
「 でね、ホントに見つかっちゃった(笑)。」
…。
そもそも意味が、違うから?
誰に吹き込まれてんだよ、そんなアブナイ話。
こんなヤツを、うっかり野放しにはしておけない…。
そんな俺の良心が、コイツをこの部屋に居着かせてしまった。
名前は智。
身の回りのものは、リュックひとつだけ…。
まったくのノーガード。
世話を焼かれるコトに、抵抗なくて…。
欠片もなくて…。
当たり前のように、そうしてる。
不思議なことに、俺もそれが嫌じゃなくて…。
知り合ったばかりの他人なのに、ずっとそこにいたような錯覚さえしてくるんだ。