Welcome to our party
第2章 届け、紙ヒコーキ。 by アロエリーナ
彼はツカツカと歩み寄り、僕の手を取った。
「ねぇ、いつもオレを見てるでしょ?」
やんわりと掴まれた手が、温かい。
いや、ドキドキしてる場合じゃないって‥
「ごめんなさい‥嫌だったよね‥?」
僕は、蚊の泣くような声を絞り出し、
恐る恐る顔を上げた。
目に映ったのは、優しい微笑み。
「イヤじゃないよ。こっちこそゴメン」
穏やかな声と笑顔に、ホッとしていると‥
そのまま手を引かれて、さっきまで
彼がCDを試聴していた場所へ立つ。
「あなたも聴きたかったんでしょ、ごめん。
いつもタイミング悪く、オレが陣取って」
違うんだけどなぁ‥と内心思っていたら、
彼が僕の頭に、ヘッドフォンを着けてくれた。
「あ、この曲、知ってる‥」
流れてきた曲に僕が反応すると、
彼は目を見開いた。
「えっ?ほんと?結構マイナーなんだけど」
――僕も驚いた。こんな表情するんだ。
目が丸く大きくなって、カワイイなぁ‥
「多田慎也さんでしょ。僕も好きだから‥
CDアルバムも持ってるよ」
答えると、彼は嬉しそうに語り出した。
「ねぇ、いつもオレを見てるでしょ?」
やんわりと掴まれた手が、温かい。
いや、ドキドキしてる場合じゃないって‥
「ごめんなさい‥嫌だったよね‥?」
僕は、蚊の泣くような声を絞り出し、
恐る恐る顔を上げた。
目に映ったのは、優しい微笑み。
「イヤじゃないよ。こっちこそゴメン」
穏やかな声と笑顔に、ホッとしていると‥
そのまま手を引かれて、さっきまで
彼がCDを試聴していた場所へ立つ。
「あなたも聴きたかったんでしょ、ごめん。
いつもタイミング悪く、オレが陣取って」
違うんだけどなぁ‥と内心思っていたら、
彼が僕の頭に、ヘッドフォンを着けてくれた。
「あ、この曲、知ってる‥」
流れてきた曲に僕が反応すると、
彼は目を見開いた。
「えっ?ほんと?結構マイナーなんだけど」
――僕も驚いた。こんな表情するんだ。
目が丸く大きくなって、カワイイなぁ‥
「多田慎也さんでしょ。僕も好きだから‥
CDアルバムも持ってるよ」
答えると、彼は嬉しそうに語り出した。