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第85章 君にいちばん近い椅子 by チャコ




「社長室??」


大きな瞳をパチクリさせる

そんな顔初めて見たよ…?

僕は少し嬉しくなった


「社長室って書いてあるね…」

扉を開けると
焦って僕を止める

「ちょ、雅紀、勝手に入ったら怒られるよ…っ」

「大丈夫…翔もおいでよ」


手を引いて部屋に入る


僕好みの、この山の木だけで作った
ログハウスみたいな部屋


「すごい…木のいい匂い…」

目を閉じてこの空間を感じてる

まるで僕を味わう時みたいに
可愛らしい顔で…


「気に入った…?」

「え…?」


奥にある大きな机と椅子は社長席

その手前に
大容量の本棚と
もう一つ、机と椅子がある

その椅子に翔を座らせて、キスを落とした


「今日からこれが翔の椅子だよ」

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