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第88章 新学期 by のさまじょ

突然、櫻井の身体が離れていった。
ゆっくりと座っているイスが回転する。
櫻井は俺を見下ろしてにやりと笑った。
その赤い唇が、俺の唇を塞いだ。

「んうっ…」

強引に割り込んでくる舌。
今までしたどんなキスよりも強引だった。
なのに俺は突き飛ばすことができない。

「かわいいよ…相葉センセ…」

そう甘く囁く櫻井の毒に、どんどん身体が痺れていく。

「やめろ…櫻井…」

なんとか櫻井の身体を強く押すことができた。
その瞬間、頬に痛みが走った。

「何逆らってんだよ…犬が…」

櫻井は俺の髪を握って立たせた。
そのまま準備室の隣のミーティングルームに引きずっていかれた。

「櫻井っ…やめろっ…」

中に入ると床に放り投げられた。
櫻井は鍵を閉めると、俺の横にしゃがみこんだ。

「先生…抵抗しても無駄だって…俺の言うことに逆らえないんだから…」
「なんだと…」
「あんた、俺の犬になるんだ」

そういうと櫻井はジャージをずり下げた。

「ほら…これが欲しいんだろ…?」

櫻井はそれを握りこんで、俺の目の前に差し出した。

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