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第92章 Sparkler~線香花火~ by millie

翔ちゃんが分かりやすく落ち込んでる。

こんな仕事してたら約束が反古になるなんてよくある事なんだから「もう約束なんてしなくていいよ」って言ったんだけど…。
うまく伝わらなかったのかちょっと喧嘩になっちゃったんだよね…。

真面目なんだよ、翔ちゃんは。

さて、どうしようかな?

リオに行く前に仲直りして気持ちよく送り出したい。

「翔ちゃん、明日の仕事は?」

地味に落ち込む翔ちゃんにマネが手こずっててなんとかして欲しいと言ってきた。

コンサートの空白期間。
僕のドラマも終わって、翔ちゃんも2週連続の生放送の後。
映画の撮影もロケがメインだからまだスケジュールは空いてる。
そして今日は下の3人は仕事で帰ってこない。

「明日は夕方から雑誌の予定」

うん、そうなるように調整したから…。
仲直り…しようよ。

「じゃあ、今夜は僕に付き合って?」

「なに?別に…構わないけど…」

「よかった!じゃ、用意してくるね?」

僕はそれだけ言うと庭に出た。

バケツとろうそくを用意して…。
翔ちゃんを呼んだ。

「庭でなにすんの?しかもこんな時間に?」

日も落ちていい感じに暗くなった外。
家の回りは背の高い植栽や壁に覆われてるから外から見えないし、庭に続くテラスはコンクリートに覆われてるからここなら問題ない。

「花火大会、しよ?」

そういって翔ちゃんの手を引っ張った。

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