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第94章 雨夜に咲く花、恋花火 by namako
「ん、はぁ…あぁ…んぁ…っ、さ…と、もっと…」
俺の首に腕を回し、白い身体を俺の上で揺らしながら、屋根に打ち付ける雨音に紛れるように翔君が喘ぐ。
「もっと、何…? 翔」
普段は呼ばない呼び方で耳元に囁く。
「…咲かせて、俺の中に…智の花…」
「あぁ、咲かせてやるよ、大輪の花…」
俺は一層激しく翔を突き上げた。
翔君もそれに応えるように腰を揺らす。
「あ、あん…、深…よ、熱…いよ、さと…」
俺の腹の辺りでユラユラ揺れる翔君の中心を握り込んだ。
手で擦り上げると、翔君が首を仰け反らせた。
「…っ、だめ、触っちゃ…出ちゃ…ん…、あっ、あ、あ、あぁっ…!」
熱い飛沫が俺の腹を濡らした。
それとほぼ同時に俺も翔の中に熱を打ち上げた。
脱力する身体を抱きとめ、乱れた髪を撫で、汗の滲む額に口付ける。
「来年は見れるかな、花火…」
翔君がポツリ呟く。
「うん、見れるよ、来年も…これからも、ずっと一緒にね」
赤い唇に口付け、交わす視線に笑みが浮かんだ。
雨降る空に向けて打ち上げた俺達の恋の花は、満点の星空に咲く大輪の花よりも、美しい輝きを放ちながら咲き誇る。
end