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第99章 voyage by アロエリーナ
「智、俺にプロポーズして。もう独りにさせない。
法律上も…倫理的にも認められなくたってイイ。
雅紀、ニノ、潤…三人だけが証人でいてくれたら…」
俺たちは“あの日”夫婦になった。
とりあえず今は形だけ…だったから
証明書は、ボツになった演出案の裏紙。
指輪は、その辺にあった缶詰のプルタブだけど。
大切なメンバーに祝福されて…胸がいっぱいになった。
君も安心したのか、会見を毅然とした態度でこなし、コンサートも無事に成功。
最後の曲、君のソロパートで花火が上がった。
メインステージの上空を鮮やかに彩るそれを、
君は感慨深げに眺めていた。
メンバーと、ファンと、
支えてくれるすべての人への感謝。
きっと君はそんな想いを、あの花火と一緒に
瞼に焼きつけていたんだね。
そしてあの夜…今までの憂さを晴らすかのように激しく、何度も愛してくれたよね。