AAAの話部屋
第3章 Sure dance
家は普通のマンションで
「いらっしゃい」
と普通に迎えてくれた
彼女はお茶を用意してくれて、俺はソファーに座った
結構きちんと整えられた部屋で家具は白で統一されていた
「さっきの踊りどう思った?」
唐突に彼女が言い出すから、俺はお茶を吹きそうになった
「どう思ったって?」
「いや、だからあの踊りを見てどういう風に思ったかってこと!」
「なんで俺にそんなこと聞くの?」
だっておかしい。
あれくらい踊りができる子なら、ある程度の素人のいうことは受け流すものだ。
むしろ一人一人の意見なんか聞いていたら自分らしい踊りなんでできるわけがない。
「だって末吉くんダンス習ってるでしょ?」
俺は唖然とした。
「なんで、知ってんの?俺のこと知ってんの?」
「まさか!今日初めて会ったんだから知るわけないじゃん。
私に声かけた時に気づいたの。
だいたい私に声かけるのってヤりたい人くらいなの。
あの踊りをするくらいだから、ベットの上でも相当すごいんだろうって思うんじゃない。
知らないけど、
でも、末吉くんは違ったから。
なんていうか、、、本能的なことなんだけどね」
その喋りが終わると紅茶に口をつけた。
なるほどね。
と納得していると
「で?どうなの?」
「よかったよ。その、、、美しくありつつも悲しい、そして冷たい感じがした。」
そう、と何かを考え出した。
「私ってベットの上でもああなると思う?」
「さぁ、知らないよ。俺お前とヤッたことないし」
「じゃあ、ヤッてみる?」
俺は信じられなかった。彼女がいきなりそんなことを言い出して
しかも、微笑みじゃなくて、今にも欲しそうな顔で
「.....ッ!.......お前その顔やめろ.....理性が持たない」
俺はもう少しで理性が切れそうだった
だから、顔を逸らして紅茶を飲んだ
一瞬のこと、目の前が暗くなり
唇に柔らかい感触と紅茶の匂い、味がした