あなたに精力うばわれちゃいます!
第2章 捲土重来
「なぬっ!?オレだってちゃんと好きな子とヤってるんだしー!朝霧よりかは進んでる方だもんねー!」
「勝負することでもないけどな」
……俺の場合、いや。
日南を含めた俺達の場合、ヤらなければ能力に目覚めないのだ。
俺はその『相手』に手間取っているだけであって。
別に遅れているわけではない。
……だが、日南を見ていると。
「朝霧が能力に目覚めたら、すぐに元の世界に戻ろうな!」
「………ああ」
やはり、遅れているのだな、と嫌でも実感出来てしまうのである。